2012年05月08日
日本副領事ドライバーで妻の手刺す-米
日本外交官をDVで起訴=ドライバーで妻の手刺す-米 (時事通信)
サンフランシスコ時事-米カリフォルニア州北部サンマテオ郡検察は7日までに、日本人の妻に暴力を振るい、けがをさせたとして、総務省出身で在サンフランシスコ日本総領事館の長屋嘉明副領事(32)を逮捕、家庭内暴力(DV)と傷害の罪で起訴した。7日に同郡地裁で行われた罪状認否で長屋被告は無罪を主張した。
地元紙などによると、長屋被告は2011年1月から12年3月にかけて、サンフランシスコ近郊の自宅などで妻を踏み付けたり、ドライバーで手を刺したりした。また、車から突き落として歯を折るなどのけがをさせたという。
日本総領事館の原田美智雄首席領事は「事実認定を含む司法当局の審理の成り行きを見守りたい」と話している。
2012年05月08日
日本外交官逮捕 妻に暴力、米当局、
米当局、日本外交官を逮捕 妻に暴力、傷害容疑 (共同通信)
ロサンゼルス共同 - 米カリフォルニア州の司法当局は7日までに、日本人の妻に暴力を振るってけがをさせたなどとして、サンフランシスコの日本総領事館の長屋嘉明副領事(32)を逮捕、家庭内暴力と傷害の罪で起訴した。
総領事館の説明や地元メディアの報道によると、長屋被告は昨年1月から今年3月にかけて、サンフランシスコ近郊の自宅などで妻を踏み付けたり、車から突き落としたりした。妻は歯が折れるなどのけがをした。
関係者によると、長屋被告は7日に裁判所で行われた審理で、無罪を主張した。
2009年11月14日
デートDVに関して若者のもつ意識調査結果報告
以下は、私が取材でお世話になっていアウェアの山口のり子さんから送られたメールです。
デートDVに関して若者のもつ意識調査結果報告(概要)
1 調査目的
当調査は若者が実際に、どのようなデートDV行動をどのくらいしているのか、デートDVにつながる危険でまちがった意識(考え方や価値観)をどのくらいもっているか、さらにそのような意識をもつことがどのようにデートDVにつながるか、などを把握することを目的として実施した。
2 調査対象 母集団:主に高校生、一部大学生 標本数:2494人
3 調査時期:2006年10月~2007年10月
4 調査方法:アウェア認定のデートDV防止プログラム・ファシリテーターが全国各地の学校(主に高校、一部大学)でプログラム実施の際、生徒たちにアンケートに記入してもらい回収した。
集計結果と考察のまとめ
1.これまで親密な付き合いをしたことのある人の中で、デートDVの被害経験のある女性は5人に1人以上で、男性は11人に1人の割合だった。女性のほうが男性に比べて約2.5倍の率で被害にあっていることに注目したい。若い女性の5人に1人という数字は、冒頭に述べた内閣府の調査結果と一致している。デートDVは一部の若者が抱える問題ではなく、すべての若者に関係のある問題であるということが、当調査結果からも言えるだろう。
2.女性は相手の行動を制限する形の暴力をしがちで、男性は行動を制限すること以外にも言葉で相手を見下したり傷つけたりするような言葉の暴力と、からだへの暴力をしがちな傾向のあることがわかった。また、束縛する意識は男性の方が強く、女性の束縛の意識は相手の行動の制限という形で表れやすい一方で、男性の束縛の意識は様々な形の暴力で表れやすいことが分かった。そのような男性による様々な形のDV行為のほうが、相手に与えるダメージや心の傷は大きいと考えられる。若者たちにはこのことをしっかり伝える必要があるだろう。男女どちらもしているとか、程度の問題などという見方は、男性から女性への暴力が与える被害を軽く見ることにつながると警鐘を鳴らしたい。
3.デートDVをした人(した・された人を含む)のほうが、DVにつながるような危険な考え方である意識調査の14項目を支持する傾向のあることが分かった。男性と女性では、男性のほうがDVをすることにつながる意識をより強く持っている傾向のあることも分かった。
4.性暴力は、女性のほうが男性より多くの被害にあっていることや、性暴力をしたほうはしたという自覚が少ないことがわかった。男性は何が性暴力になるのかしっかり自覚し、女性は性的自己決定ができる力をつけるよう働きかけることが必要だと言えよう。
5.当調査結果から、若者がデートDVにつながる危険でまちがった意識(考え方や価値観)を3人に1人という高い割合でもっていることが分かった。デートDVの加害者にも被害者にもならないように、意識調査用紙の14項目に代表されるような、間違っていて危険な意識、つまりデートDVにつながる可能性のある意識を改めるきっかけを若者たちに提供するような教育が必要であろう。そのためにデートDV防止教育が、若者たちが男女(女男)平等の意識をしっかりもてるような教育として実施されることが望まれる。
アウェア aware DV加害者プログラム
&デートDV防止プログラム
Tel:03-3292-5508 Fax:03-3292-7550
2009年10月30日
「名刺」と会社のロケーション
「日本って名刺社会ですよね」昨晩、知り合いの一人と会ったときに聞かれた。
バーで初対面の男性が、話しかけてきたが、いきなり、会社の名前とそのロケーションの話だったという。何かかわいそうな方だ。
「自分の名前を言う前に会社の名前を言ってくるんですよ。『ところで、あなたは誰?』という感じでした」
この彼は会社のロケーション(六本木)をみょうに強調していたらしい。彼女が渋谷で働いていると言ったら、彼女のことを「渋谷というより汐留にいるタイプ」だって。「汐留タイプ」ってどんな感じなのだろう?
この男性の興味深い言動はこれだけでなかった。名刺を渡されたが、彼女が両手で名刺を受取らないことにその場で「説教された」という。しかも、左手に持っていたグラスをさっと抜き取られて、「名刺は両手で受け取るもの」と言われたという。「おっかな~い。DVタイプですよね」って聞かれた。
「初対面で、しかもバーでしょ。すぐサヨナラしました。『この名刺が目に入らぬか』という水戸黄門的な感じでした」と彼女。
私のまわりにはDV被害者がいるし、もちろん、取材でDV被害者の話を聞いてきたが、彼女の周囲にはほとんどいないようだ。それにしても、DV問題に関してかなり詳しかった。自分で本で読んで知ったのだという。一時的な「優しさ」と暴力のサイクルのことに関しても話していた。
以前、被害者以外のインタビューで、国会議員や議員のスタッフ、シェルター運営者に話を聞いたとき、だいたい共通していたことの一つは、記者がこの問題に関してまったく無知なので、最初から説明する必要があり大変だった(前もって調べていかないのだろうか?)、説明したわりには記事になっていなかった、記事になっていても取り上げ方が小さい、ということだった。問題の深刻さもわかっていないのだろう。
2009年03月27日
夫の暴力から逃れるのに30年
(名前は仮名)
しずえは夫の暴力から逃れるのに30年かかった。
1年前のある冬の晩、夫の暴力がふだんにも増してひどく、怒鳴り声とともに拳は容赦なくしずえに振り下ろされ、また、繰り返し蹴られた。夫は彼女の服を切り裂き、裸にした彼女をロープで縛り、家中を蹴り飛ばしながら引きずり回した。
しずえは何とか受話器を手にすることができ、隣に住む息子のおさむに電話をかけて助けを求めた。ドアも窓も鍵がかけられているため、おさむは窓を割って家の中に入り、暴れる夫を取り押さえた。おさむは警察を呼び、夫が警察に連れて行かれる間、おさむ夫婦としずえはその町を後にした。
「その晩の私の顔はあまりにもひどく腫れ上がっていて、とても人間のようには見えませんでした」としずえは振り返る。しずえの体はあざだらけ、尾骨も骨折していた。
しずえは夫のことをあまりよく知らないで結婚した。その後、彼の二重人格を知り、おびえていた。
「6カ月おきにものすごい暴力をふるってきました。暴力をふるう期間が過ぎると、突然、別人のように変わります。急に優しくなり、私にごちそうしたりアクセサリーを買ってくれたりと...」
この繰り返しが30年間続いた。夫が暴力をふるってくる時は、必ずといっていいほど、「おまえ浮気しているんだろう」と根も葉もない言いがかりをつけてきたとしずえは言う。
それでも、しずえは彼を責めずに自分を責めてしまった。日本の女性によくあることだ。
「自分にも落ち度があるのかもしれないと思っていました。誰にも相談できず、すべてを隠していました」
しかし、夕刊の「家庭内暴力」に関する小さな記事を目にすると、他の家庭にも同じような問題があるのかもしれないと思い、図書館に行って「家庭内暴力」の本を読みあさった。
「これは私一人だけの問題ではないのだと自分に言い聞かせました」
政府の調査によると、40パーセントの女性が、我慢していればなんとか乗り切れると考えているという。また、同じ割合の女性が自分にも落ち度があると思い込んでいるそうだ。被害者の周囲の人々や相談を受けた人のなかにも「我慢したほうがいい」と「助言」する者がいるという。いまだに「家庭内の問題」などと思っている人も少なくない。
専門家は、男性は面子をつぶされたことに異常に腹を立て、暴力を振るうケースが日本の場合多いのではないかという。また、メディア、司法、行政、政治や医療などが男性中心のため、女性の視点や立場が無視、軽視されているともいう。
別の専門家は、景気悪化も多くの男性を精神的に不安定にしている要因の一つにあげる。解雇やリストラ、減給により男性の仕事や社会的地位が脅かされているのだという。
(以上)
2009年03月26日
夫の暴力、3割が経験、「命の危険感じた」1割以上
これらは取材でよくお世話になる「スペースえんじょ」のミエさんが暴力を受けた女性に最初にかける言葉だ。
「暴力を受ける私も悪い」と考えがちな女性がかなり多いという。「おまえが悪い」と何回も言われると「そうかな、そうだな」と思ってしまうようだ。つまり、相手は洗脳してくるわけだ。DV犠牲者の周囲にもそんなひどい言葉をかける者がいるという。
男性からの凄まじい暴力の話は何度も聞いた。
参考
日本DV防止・情報センター[あなたの今、子どもたちの明日のために]
ウィメンズネット・こうべ
アジア女性センター
「知っていますか?ドメスティック・バイオレンス一問一答」
DV被害 既婚歴女性の33.2%が「受けた」
J-CASTニュース 2009/03/25
内閣府は2009年3月24日、「男女間における暴力に関する調査」を発表した。
内閣府「女性に対する暴力」に関する調査・研究
配偶者から暴力(ドメスティックバイオレンス=DV)を受けたことがあるか聞いたところ、「身体的暴行」「心理的攻撃」「性的強要」について、「何度もあった」「1、2度あった」と回答した既婚歴のある女性は33.2%。男性17.7%だった。女性1358人、男性1077人が対象。
また、配偶者から何らかの被害を受けたことがある人(女性451人、男性191人)を対象に、「命の危険を感じた経験があるか」質問したところ、女性の13.3%、男性の4.7%があったと回答している。
調査は08年10月~11月、全国の20歳以上の男女5000人を対象とした。有効回収数は3129人で内約は女性1675人、男性1454人。