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2009年08月24日

霍見芳浩:ブッシュ政権と日本の「失われた更なる10年」 

以前も書きましたが、自公政権や官僚は、アメリカの国内外で厳しく批判されていたブッシュ共和党政権に大きな影響を与えられてきました。ブッシュ氏と小泉氏の「蜜月関係」はその顕著たるものです。もちろん、大手メディアもです。以下、霍見先生からいただいた論文を掲載します。


 

「日本民主党はオバマ大統領を見習え」

『ニューリーダー』(2009年9月号)

ニューヨーク市立大学教授

霍見 芳浩

 

米国恐慌の底打ち近しか

 昨秋に続いて、米国の実質GDPが毎四半期、年率で6パーセントも減少になっていたが、今年の第二四半期では、落ち込みが前期と較べて1パーセント(年率)となり、昨秋以来のブッシュ恐慌もオバマ政権の大型刺激策と金融制度崩壊の食い止めによって、底打ち間近と言う者もいる。しかし、この実態は、大銀行と大証券会社(投資銀行)の利益急増というマネー・ゲームの活性化であり、製造業は衰えたままであるから、依然として失業不安は広がる一方である。20パーセントを超える実質失業率(公的失業率にフルタイム就業を希望しながらパート就業中の者や就職をあきらめている者を加算)が、ブッシュ恐慌以前の10パーセントへと半減するのが恐慌脱出の時だが、これは早くて来年の後半だろう。


 即効性のある景気回復策の第一は、緊急を要する各地の道路や橋の修理と整備だが、製造業の中心の自動車産業への需要喚起と地球温暖化対策、それに中東原油への依存削減と三位一体の妙案の効目が注目を集めている。米国全体では一億台もの車があると推定されるが、少なくともその内の2割の2千万台は車歴十五年の乗用車で、燃費も排気も悪いポンコツである。そこでオバマ大統領は、「キャッシュ・フォア・クランカーズ(ポンコツ車買い替えの現ナマ補助)」を実施した。燃費が下取りのポンコツと較べて、1ガロン当り4マイルから10マイル以上の改善になる新車の購入には、1台当り3500ドルから4500ドルの補助金を出すというのである。


 7月半ばから実施されたが、各地のディーラーの新車在庫は2週間足らずで一掃され、ディーラーも息ついたし、フォードはじめ、特にトヨタ、ホンダも売り上げ急増となった。1台当りの補助金額は、「排気ガス総量減少(地球温暖化対策)」と「中東原油依存減少」という二大社会的プラス効果を計算に入れると、国民の税負担による補助金支出はマクロ経済的にも採算に合う。自動車産業の雇用増出(または解雇中止)の経済的プラスの波及効果を考えると、恐慌脱出の誘い水効果ともなる。


 オバマが用意した1千億ドルの補助金は、7月末までに使い尽くされ、全国各地のディーラーと消費者の絶大な要望で、8月の夏休み前の連邦上下院に2千億ドルの追加予算要求となった。下院は即日これを可決して、夏休み(9月7日の労働記念日まで)に入ったが、上院の共和党議員がオバマを困らせる為に、「政府が国民の消費支出を歪めるのは許せない」というへ理屈をこねて、追加支出を渋った。しかし、絶対多数の民主党に押し切られた。共和党のブッシュ政権下の昨秋、金融崩壊にあわてて、なりふり構わずに、大銀行や保険、証券会社の救済になんと総額で8兆ドルもバラ捲いたのが同じ共和党議員だった。それなのに何が何でも、オバマと民主党を邪魔して、恐慌脱出を来秋の中間選挙まで引き伸ばしたいのである。こんなブッシュ大統領と共和党議員の言いなりになって、日本を「失われた更なる10年」の悲劇にしたのが、小泉、安倍、福田、そして麻生の歴代の自民党総理と日本の官僚なのである。日本国民も彼らの金縛りから逃れて、日本を再建するのには、共和党を見捨ててオバマ民主党政権を樹立した米国民の政治的勇気を見習うべきである。鳩山民主党の出番である。

 

 国民医療皆保険をめぐる攻防


 共和党ブッシュ政権下で野放しだったのがウォール街のヤミクモなマネー・ゲーム投機である。ブッシュ恐慌からの本格的脱出には、デリバティブ(金融派生商品)などのマネー・ゲーム投機の規制を含めた金融システムの再構築が欠かせない。合わせて、自動車産業以下の残存製造業の再建とグリーン製造業の創出が必要である。これに欠かせないのが国民生活安定に必要な国民医療皆保険(カナダや英欧並み)で、政府管掌に一本化されたものである。日本への教訓でもある。


 経済先進国の中で、米国だけが部分的な政府管掌(65
歳以上老齢者と連邦議員、そして退役と現役軍人とその家族)の医療保険しか持たない。この為に、総人口3億5千万人のうち、医療保険無しの者が、低めに見積もっても4千万人余。加えて、大病には役立たずの限定的でしかも高価な民間医療保険しか持たない者が5千万人余。しかも、残りの者も失職したとたんに、それまでの勤務先の民間団体医療保険を失い、家族の誰かが大病すればたちまち貯えを消費して、家産も失い、貧困層へ転落となる。2001年以来、小泉自民党が目指して来たのは、このマネー・ゲーム成金優遇の米国並みの所得と医療格差社会である。

 カナダ、フランス、ドイツ、イギリスと較べて、毎年米国が1人当りに使う医療費は、6200ドルと2倍から2倍半。しかし、平均寿命は先進経済国の中でも最低。世界保健機構(WHO)の調査によると、米国の医療と健康の質は世界で37位。一方、ブッシュ共和党による大医療保険会社の被保険患者切り捨て容認で、この4年間で十大医療保険会社の純利益は4倍強となっている。


 オバマは大統領選挙の公約どおりに、米国の医療と医療保険の大改革に着手した。オバマの狙いは、一気にカナダや英欧並みに連邦政府管掌保険への一体化は政治的に無理と承知して、まず、政府管掌保険と、民間医療保険を並べて、「市場」で競争させて、高くて悪い民間医療保険の寡占談合をけん制する事である。しかし、これでは、これまで被保険者叩きで儲けて、これをウォール街でのマネー・ゲームに回して暴利を得て来た民間医療保険会社は、「高利貸し体質」の大改革を迫られる。


 そこで、彼等は団結して、連邦上下院議員への献金とロビング(嘘八百のお涙ちょうだいの訴えとオバマ改革の歪曲誹謗)で、国民の7割強が熱望している医療と医療保険改革を潰すのに躍起になっている。イラク戦争を今でも煽るFOXニューズTVのトーク番組はじめ各地のネオ・コン共和党のテレビとラジオのトーク番組は、「政府管掌保険は社会主義で、非効率だ」、「増税が待っている」、「医者も病院も自由に選べなくなる」、「医療の質も低下する」、「医療の国有化だ」等々、ウソ八百をバラ捲いている。政府管掌とは、医療費の支払いが政府管掌となるだけであって、被保険者の国民は自由に医者も病院も選べるのである。保険会社の妨害とムダを省くから、医療の実質的改善も可能となる。


 医療と医療保険改革推進の民主党、労働組合、草の根市民団体そして医師と看護士団体も黙っていない。テレビ、ラジオに新聞を使って、ややもすると腰くだけになりそうな保守的な民主党の連邦上下院議員に草の根市民からの突き上げを掛けている。8月の議会の夏休みに地元に帰る議員達は、有権者の希望を聞いて、9月からの上下院での「医療議会」での与野党の攻防に備える。オバマの指導力と米国の政治システムの長所と短所を判定するのに良い機会である。日本の民主党の良い正面教師でもある。




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