2009年08月09日
鳩山氏を「舌先三寸の男」と呼ぶMSN産経の石橋氏
政治部デスクの斜め書き 呆れた鳩山氏のブレブレ発言 というMSN産経のニュースで民主党の鳩山由紀夫代表を「舌先三寸の男」と石橋文登氏は呼んでいる。
選挙の規模が異なるとはいえ、昨年のアメリカ大統領選挙の報道(テレビ、雑誌、新聞、ブログ)をインターネット上でずっと追っていた自分としては、MSN産経ニュースの報道の役割に関して疑問を持たざるを得ない。
アメリカのメディアではもっと一般市民の声が反映されている。社会が直面している問題が多く取り上げられている。長年ホームレスの人々の声も、金融危機で仕事を失った人々の声も、人種差別された人々の声も、長年病と闘っているが高い医療費が払えない人々の声も、子どもの将来を心配する若い親たちの声も、就職できない若者の声も、取り上げられている。
MSN産経ニュースは社会の人々の声をどれだけ反映させているのだろうか。社会が直面している問題をどれだけ詳しく調べているのだろうか。ウェブを見ても民主党の批判ばかり。一見、何か「政治団体」のサイトのようだが、同時に、同じサイトで、「ミスもみもみ」に関する記事もある。水着のおねえさんたちの情報は満載。いったい、MSN産経ニュースの社会における役割とは何なのか。産経新聞社は、マイクロソフト社はどのように考えているのだろうか。
中学生のとき、「他人を批判するのなら、まず、自分に批判的になるべきだ」と先生に教えられた。まったく同じような言葉をアメリカでも言われた。批判的な見方がとくに必要なジャーナリズムの仕事ではとても大切なことだ。
今の日本のメディアは自分たちが煽った「郵政民営化」「小泉改革」報道の反省もまったくない。記者クラブ問題はまったく議論しない。「押し紙問題」はまったく無視だ。そのメディアが、社会の人々の声を十分に聞くことなく、鳩山氏を「舌先三寸の男」などと呼べるのだろうか?
最近、私がお世話になっている評論家はこう話してくれた。
「小泉氏が首相に就任する時点で、自民党はもうほとんど崩壊状態に近かった。しかし、自民党がここまでこられたのは、創価学会の票を頼りにすることできたこと、そのほか、偏向したメディアと未熟な民意によるところが大きい。その未熟な民意が爆発したのが、4年前の選挙だった」と。
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