2009年12月13日
「戦勝国」の傲慢さ
最近のアメリカのプレッシャーを見ていて、「戦勝国」の傲慢さを感じると友人は言っていました。やはり、「戦勝国」の強引さだと言います。
また、自分の偏った意見ばかり言って騒々しい日本のメディアの人々は、ワシントンのリッツカールトンホテルに行ったことがあっても、沖縄県名護市辺野古に行ったことがあるのでしょうか?
選挙で政権交代したこと、新しい政権をもう少し尊重すべきだと思いますし、沖縄の民意は明らかに「基地にノー」なので、地元の意見はなおさら尊重されるべきです。アメリカに行くと「民主主義」という言葉をいつも聞きますし、「民主的な過程」は大切だとか、尊重されるべきだとかよく聞きますが、戦争で勝ち、原爆を二発も落とした日本に対しては例外なのでしょうか。
日本では今でもブッシュ政権のまま。
アメリカはオバマ政権になっても、日本に来て、プレッシャーをかける方(ご苦労様に来日までして)はブッシュ政権で影響力を持っていた方です。アメリカの「怒り」ばかり報道して、日本人(とくに沖縄や岩国など)の「怒り」をまったく報道しない日本のメディアは「アメリカのスパイか?」と最近聞かれました。
はっきり言って、アメリカの新聞にもう14年間記事を書き、アメリカでジャーナリズムを学んだ自分から見て、日本のメディアはアメリカのメディアよりかなりアメリカよりです。また、狭い視点しか持っていない人間が新聞の1面に意見を書くこと自体もう時代遅れでもあります。自分の意見が今の国民に通用すると思ったら大間違い。新聞ビジネスにとってもよくないのでは。
戦後63年も経っているのに、今度は日本人の税金でアメリカ軍の新しい基地をつくれ、というのでしょうか(前回は1兆円規模と言われた海上基地でした)。北朝鮮の脅威はどうなんだという人がいますが、それなら、福岡や島根、鳥取あたりに基地を持って行くべきでしょう(軍事評論家にこのことを聞いてみてもうなずいていました)。
ほとんどのアメリカ人は、基地問題どころか、「沖縄」なんてぜんぜん知りません。日本にもほとんど興味がなく、「日米同盟」なんかよりも、中国やインドに目がいっています。日米関係よりタイガー・ウッズの愛人関係に興味があるのは日米の多くの人々に共通していることでしょう。
しかし、日本の人々は考えるべきだと思います。とことん切り詰めて生活をする人が増大し、しかも、授業料の納付が困難で高校や大学に行けない若者が多いなか、何千億という税金をアメリカ軍のために使う時期なのかどうか。そんなことはメディアはまったく議論しませんが。