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2009年07月21日

国内外で批判される小泉元首相

小泉純一郎氏を評価する欧米のジャーナリストは少なくなかった。タイム誌には小泉氏の「興味深いところは興味深いところだ」と何か分けのわからないことが書かれていたこともある。アメリカの大手通信社ブルームバーグのコラムニストであるウィリアム・ペセック氏は、2007年7月12日のコラムで、その月の後半に行われる参議院選挙後に、再び小泉氏の復帰が訪れるチャンスがあるという小泉復帰待望論を書いた。



しかし、今年の3月5日のコラムでは、世襲政治が日本をだめにしている、というタイトルで小泉氏と国会議員の世襲を厳しく批判している。
小泉氏は首相として「大企業に挑み、経済を改革し、新しい政治を訴えた」。しかし、彼が政界を引退する場で、彼を継ぐのは息子の進次郎だと発表したことにショックを受けたと言う。



「世界第二の経済大国がどうしても必要な変革推進者と小泉を見ていたものにとってはぼう然とさせられた瞬間だった。日本の状況を改善しようと尽力したはずのものであっても政府を家族経営店のように扱うのだということを再認識した」



「日本の将来を計画するときに、家族をリサイクルするような政治では日本は進歩しない」とも述べている。



今回も、コラムのほんの一部を紹介しただけだが、このコラムは世界中で読まれているインターナショナル・ヘラルド・トリビューンに今年3月掲載された。ウェブではニューヨークタイムスに掲載されている。日本のメディア、評論家がほとんど指摘しないこの矛盾は世界中で読まれているのだ。



ちなみに小泉氏が引退を発表した直後(2008年9月)に、政治評論家の森田実氏は私とのインタビューでこの点を指摘している。



問:小泉政権下でワーキングプアの増大、中流階級の崩壊、地方の疲弊が進んだと言われてきましたが。
森田:小泉氏が最後に行ったことは、自分の次男を後継者に据えて、もう100年ばかり続いてきた「政治家という家業」をさらに継続させていく、4世を生み出すということです。彼は綿密に計って総選挙の直前まで引っ張って交代します。対立候補がいないから当選できるのではないかと見られています。対立候補が出る時間を与えない所まで引っ張ってやっているのです。引退のタイミングは計画されていたもので、彼の影響力があるうちに次男に譲って、小泉家の家業を守っていくということです。構造改革とかきれいごとを言っていた人間が、政治家という古い世襲制を全力をあげて守っているわけです。

問:国民に対しての責任というものはないのでしょうか。
森田:もともとありません。実は、私は1970年代から日本の政治家を調べていますが、政治家の地元に行くと、彼らの本質がよくわかります。結局、地元で利権構造を作って、そして地元のエスタブリッシュメント(権力層)を固め、その上に君臨して世襲制を持っていくというものです。その上に自民党ができていました。今や「世襲制はもうたくさんだ」というのが全国共通の言葉となったので、自民党が崩れるわけです。

問:地方の方々は今回の総裁選をどのように受け止めていましたか?
森田:率直に言って、冷ややかです。もう初めから麻生氏で決まっていたわけです。しかも5人も出て、そのうち2、3人はタレントです。結局、皆、しらけてしまったわけです。とくに、小泉内閣で地方を切り捨てた人間が総裁選に出ていたわけですから、非常に冷ややかに見ていました。


問:毎回のことですが、国民の大多数が投票できない党内の選挙を、メディアはあれほど大々的に報道する必要があるのでしょうか。
森田:以前から自民党の総裁選はそれほど盛り上がっていたわけではありません。東京のメディアがひとり盛り上がっていただけです。日本のメディアはものすごく中央集権的ですから強力なのですが、メディアの信用が日本国民のなかで薄れたというのも大きいと思います。メディアはけっして論じないのですが、メディアの信用が非常に低下しているということです。メディアはいいかげんなものだと大多数の国民が思い始めたので、メディアの危機なのです。
(敬称略)

  


Posted by take at 11:46Comments(0)ニュース